チンタ・ラオト=海の恋人号航海
チンタ・ラオト=海の恋人号航海
木造帆船でウォーレス海の島々を結ぶ
2003年度の活動
2003年5月5日から7日まで、3日がかりで無事進水。南スラウェシ州ブルクンバ県の有名な船大工村、タナベルの砂浜での大事業だった。遠浅の海の中まで、約200メートルを50人ばかりで押したり引いたりで、レール代わりの材木の上を滑らせる。70歳を過ぎた棟梁ハジ・ジャファールが2年がかりで仕上げた伝統的木造帆船で、70トン、2本マスト7枚帆のスクーナー型。ホームページのトップにあるのが進水式のチンタ・ラオト号。クルーは船長以下5人。10数名の研究者が乗船可能で、儀装を終えた後、8月から試験航海を繰り返し、ボネラテ、ティオロ、サバラナ、トゥカン・ブシなどの航海に出た。インドネシアのウォーレス海の自然と島々の生活を探り、海域の伝統的交流に加わることが目標。
2004年度の航海
1 「ウォーレスの探検を辿る」
19世紀の動物学者ウォーレスの足跡を尋ねて、インドネシアの海洋・水産省が主催する学術航海に協力し、5月21日から7月26日まで、ハサヌディン大学のルンバガ・プラフ(海域教育研究所)の海洋生物、海洋学、海洋地質、海洋考古学の研究者を乗せて航海。
5月20日 マカッサルでワークショップ
5月21日~6月12日 ボネラテ-カバエナ-ブトンのバウバウ
6月12日 バウバウでワークショップ
6月14日~7月5日 ブトン-クンダリ
7月7日~7月25日 クンダリ-バンガイ諸島-ルウック(中部スラウェシ)
この探検航海の報告は12月にジャカルタで行われた。
2 「ウォーレシア海域の生態」
この海域の生物資源利用の様子を調査航海しつつ、海域研究の拠点作りを進める。この航海には遅沢克也ほか日本人メンバーも乗り込んだ。
8月7日~8月27日 南スラウェシのビラ-スラヤール-タカ・ボネラテ-ボネラテ-カラオトア-ジャンペア-スラヤール-ビラ
9月7日~9月27日 ビラ-スラヤール-タカ・ボネラテ-プラオ・スンビラン-トゥカン・ブシ-ビラ
この調査航海の報告会は12月にマカッサルで行った。